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【閉業確定】ロイヤルオークホテル大津の現在と跡地状況|解体済みホテルの全貌を徹底解説

【閉業確定】ロイヤルオークホテル大津の現在と跡地状況|解体済みホテルの全貌を徹底解説
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「ロイヤルオークホテル大津」と検索されている方の多くは、かつて滋賀県大津市の琵琶湖畔にあった名門リゾートホテルの現在の状況について知りたいと思われているでしょう。残念ながら、このホテルは2020年4月に営業を終了し、現在は建物もほぼ解体が完了している状態です。

本記事では、ロイヤルオークホテル スパ&ガーデンズの現在の状況から跡地の今後、そして1990年の開業から閉業に至るまでの歴史を詳しく解説します。また、Netflix「今際の国のアリス」の撮影地として話題になったことや、30年間にわたる下水道不正使用問題など、このホテルにまつわる様々な話題についても触れていきます。

この記事のポイント
✅ 2023年時点でホテル建物はほぼ解体完了している状況
✅ 跡地は倉商SKグループが管理し今後の活用方法は未定
✅ 1990年開業から2020年閉業までの30年の歴史と経緯
✅ コロナ禍での破産と負債総額50億円の詳細情報

ロイヤルオークホテル大津の現在と解体状況

  1. ロイヤルオークホテル大津は2023年にほぼ解体完了している
  2. ホテル跡地は倉商SKグループが管理し今後の活用方法は未定
  3. 解体工事は2022年5月から開始され建物本体はすでに撤去済み
  4. ゲート部分のみが残存し往時の面影を伝えている
  5. Netflix「今際の国のアリス」撮影地として最後の姿が記録されている
  6. 滋賀県大津市萱野浦の琵琶湖畔立地は今も変わらず

ロイヤルオークホテル大津は2023年にほぼ解体完了している

ロイヤルオークホテル大津(正式名称:ロイヤルオークホテル スパ&ガーデンズ)の建物は、2023年時点でほぼ完全に解体されています。 2023年5月の現地調査では、エントランスゲート部分を除いて建物本体は全て撤去されており、かつての優雅な姿は見ることができない状況となっています。

解体作業は段階的に進められ、2023年4月の時点では工事用の白い囲いで覆われ、既にゲート部分以外は取り壊されている様子が確認されていました。この急速な解体作業により、30年以上にわたって琵琶湖畔のランドマークとして親しまれてきたホテルの姿は、わずか1年程度で完全に消失することとなりました。

現在の跡地は更地に近い状態となっており、かつて169室の客室や7つのレストラン、スパ施設などを備えた大型リゾートホテルがあったとは思えないほど、静寂に包まれています。地元住民からは「寂しくなった」という声も聞かれ、地域のシンボル的存在だったホテルの喪失を惜しむ人も少なくありません。

📊 ロイヤルオークホテル解体スケジュール

時期状況
2022年5月解体工事開始
2023年4月建物本体の解体ほぼ完了、工事用囲いで覆われる
2023年5月ゲート部分のみ残存、建物完全撤去
2023年6月解体工事完了予定

解体工事の速さは、破産手続きという法的な制約の中で迅速な処理が求められたことが背景にあります。また、建物の老朽化も進んでいたため、安全性の観点からも早期の解体が必要だったと推測されます。

ホテル跡地は倉商SKグループが管理し今後の活用方法は未定

現在のロイヤルオークホテル跡地は「倉商SKグループ(KURASHO SK GROUP)」が管理しており、今後の活用方法については具体的な発表がなされていません。 敷地の北西角部分と正面ゲート前には「KURASHO SK GROUP」の看板が設置されており、同グループが跡地の管理権を持っていることが確認できます。

倉商SKグループは、不動産事業(賃貸・売買)、太陽光発電事業、ホテル運営事業、リゾート施設運営事業、冷蔵・冷凍倉庫業など多岐にわたる事業を展開している企業です。そのため、跡地についてもこれらの事業分野のいずれかとして再活用される可能性が高いと考えられています。

🏢 倉商SKグループの主要事業領域

事業分野詳細内容
不動産事業賃貸・売買業務
太陽光発電事業再生可能エネルギー事業
ホテル運営事業宿泊施設の運営管理
リゾート施設運営事業観光・レジャー施設運営
冷蔵・冷凍倉庫業物流・保管業務

琵琶湖畔という立地条件を考慮すると、再びホテルやリゾート施設として再開発される可能性も否定できません。しかし、ホテル業界を取り巻く環境は厳しく、特にコロナ禍の影響を受けて多くのホテルが経営難に陥っているため、慎重な検討が必要でしょう。

また、太陽光発電事業への活用や、物流施設としての活用なども考えられます。特に近年は、琵琶湖周辺でも物流需要が高まっており、アクセスの良い立地を活かした物流施設としての活用も現実的な選択肢の一つといえます。

解体工事は2022年5月から開始され建物本体はすでに撤去済み

ロイヤルオークホテルの解体工事は2022年5月から本格的に開始され、約1年間で建物本体の撤去が完了しました。 この解体工事は、破産手続きに伴う財産処分の一環として実施されたもので、建設ニュースによると2023年3月末までに更地化される予定で進行していました。

解体工事の規模は相当大きく、敷地面積約2.6ヘクタールという広大な土地に建つ地上5階建ての大型建築物の撤去作業となりました。客室169室、レストラン6軒、プール施設、スパ施設など、多様な設備を備えた複合型リゾートホテルの解体は、技術的にも時間的にも大きな挑戦でした。

⚒️ 解体工事の主要データ

項目詳細
工事期間2022年5月〜2023年6月(約13ヶ月)
敷地面積約2.6ヘクタール
建物規模地上5階建て
客室数169室
施設内容レストラン6軒、プール、スパ等

解体工事中は安全確保のため、敷地周辺に工事用フェンスが設置され、一般の立ち入りは禁止されていました。また、琵琶湖に面した立地のため、環境への配慮も重要な課題となり、適切な廃棄物処理と環境保全措置が講じられました。

解体によって発生した建設廃材は、リサイクル可能なものは再利用され、処分が必要なものは適切な処理施設で処理されました。このような大規模解体工事では、廃棄物の適切な処理が社会的責任として重要視されています。

ゲート部分のみが残存し往時の面影を伝えている

現在の跡地では、エントランスゲート部分のみが解体を免れて残存しており、往時のロイヤルオークホテルの面影を伝える唯一の建造物となっています。 このゲートは、ホテルの象徴的な存在として多くの来訪者を迎え入れてきた記憶の品であり、現在も当時の優雅なデザインを保っています。

ゲートが残された理由については明確にされていませんが、おそらく土地の境界を示す機能や、将来的な再開発時の参考として保存されている可能性があります。また、地域住民にとっても親しみ深いランドマークであったため、完全に撤去することへの配慮もあったかもしれません。

🏛️ 残存ゲートの特徴

  • 建築様式: 英国調のクラシックなデザイン
  • 材質: 石造りの重厚な構造
  • 機能: エントランスとしての象徴的役割
  • 現状: 良好な保存状態を維持
  • 意義: ホテルの歴史を物語る唯一の遺構

多くの元宿泊客や地元住民が、このゲートを見つめながら往時を偲んでいます。特に結婚式や記念日の宿泊、家族旅行などでホテルを利用した人々にとって、このゲートは貴重な思い出の象徴となっています。

一方で、このゲートも将来的な再開発の際には撤去される可能性があります。そのため、現在の姿を写真に収めておこうとする人々も多く、SNSには「最後の姿」として投稿される写真も見受けられます。

Netflix「今際の国のアリス」撮影地として最後の姿が記録されている

ロイヤルオークホテルは、Netflix(ネットフリックス)の人気ドラマ「今際の国のアリス」の撮影地として使用され、閉業前の美しい姿が映像作品として永続的に記録されています。 この撮影は、ホテルが営業終了する前の時期に行われ、結果的にホテルの”最後の輝き”を捉えた貴重な映像資料となりました。

「今際の国のアリス」は、原作漫画の世界観を忠実に再現した作品として高い評価を受けており、その中でロイヤルオークホテルのプールシーンなどが印象的に使用されています。予告編動画では、ホテル自慢のプール施設や優雅な内装が美しく映し出されており、往時の華やかさを物語っています。

📺 「今際の国のアリス」でのホテル活用

撮影箇所使用シーン特徴
プール施設メインシーンの一部西日本最大級の規模
ホテル外観建物全景英国調の優雅なデザイン
庭園背景シーン7つのガーデンの美しさ
内装室内シーン高級感あるインテリア

この撮影により、ホテルの美しさが国内外の多くの視聴者に伝わりました。実際に、ドラマを見てホテルに興味を持った人々も多く、放送後には聖地巡礼的な訪問者も増加していたといいます。

撮影時のホテルスタッフのインスタグラム公式アカウント(@royaloakhotel_official)では、撮影風景や美しいホテルの様子が投稿されており、現在でもその投稿を見ることで当時の雰囲気を感じることができます。これらの記録は、ホテルの歴史を語る貴重な資料として価値を持っています。

滋賀県大津市萱野浦の琵琶湖畔立地は今も変わらず

ロイヤルオークホテルがあった滋賀県大津市萱野浦の琵琶湖畔という立地条件は、建物が解体された現在でも変わることなく、依然として高いポテンシャルを持っています。 この立地は、京都からのアクセスの良さと琵琶湖の美しい景観を同時に享受できる、関西圏では希少な条件を備えています。

具体的な立地条件を見ると、名神高速道路瀬田東インターチェンジから車で約8分、JR石山駅から車で8分という交通アクセスの良さが大きな魅力です。また、琵琶湖畔に面しているため、湖水浴やマリンスポーツ、釣りなどのレジャー活動にも適した環境となっています。

🗺️ 萱野浦エリアの立地メリット

アクセス所要時間交通手段
JR京都駅約30分電車+車
JR石山駅約8分
瀬田東IC約8分
瀬田西IC約8分
石山IC約10分

周辺環境も充実しており、石山寺や三井寺といった歴史的名所、琵琶湖博物館などの文化施設も近く、観光地としての魅力も豊富です。また、湖岸道路(滋賀県道559号近江八幡大津線)沿いに位置するため、琵琶湖一周ドライブ「ビワイチ」のルート上にもあり、サイクリストや観光客にとって重要なスポットでもあります。

このような優れた立地条件は、将来的な再開発において大きなアドバンテージとなります。ホテル業界以外でも、商業施設、住宅開発、レジャー施設など、様々な用途での活用可能性を秘めています。

ロイヤルオークホテル大津の歴史と閉業までの経緯

  1. ロイヤルオークホテルは1990年開業の老舗リゾートホテルだった
  2. 客室169室を誇る地上5階建ての大型リゾート施設として運営
  3. 2020年4月のコロナ禍で営業終了し5月に破産申請となった
  4. 負債総額50億円という大型倒産事件として注目を集めた
  5. 30年間の下水道不正使用問題も発覚し社会問題となった
  6. 地元に愛されたコミュニティホテルとして多くの思い出を残した
  7. まとめ:ロイヤルオークホテル大津の現在と今後の展望

ロイヤルオークホテルは1990年開業の老舗リゾートホテルだった

ロイヤルオークホテルは1990年(平成2年)5月に開業し、30年間にわたって琵琶湖畔のリゾートホテルとして多くの人々に愛され続けてきた老舗ホテルでした。 開業当時はバブル経済の終わりを迎えつつある時期でしたが、関西圏におけるリゾートホテルの需要は依然として高く、琵琶湖という立地を活かした本格的なリゾート施設として大きな注目を集めました。

ホテルのコンセプトは英国調のエレガントなデザインで、本格的なガーデンホテルとして設計されました。当初の名称は単に「ロイヤルオークホテル」でしたが、2006年の大規模リニューアル時に「ロイヤルオークホテル スパ&ガーデンズ」と改称し、スパ施設の充実を図りました。

🏰 開業時のホテル概要

項目詳細内容
開業年月1990年5月
建物構造地上5階建て、八角形構造
敷地面積約2.6ヘクタール
建築様式英国調クラシカルデザイン
立地特性琵琶湖畔、湖岸道路沿い

開業当初から、このホテルは単なる宿泊施設ではなく、総合的なリゾート体験を提供する施設として位置づけられていました。7つのテーマガーデンを配した美しい庭園、琵琶湖を一望できる客室、本格的なレストラン群など、当時としては画期的な設備を備えていました。

特に印象的だったのは、ホテル全体が八角形の構造で設計されており、中央の庭園を囲むように客室が配置されていたことです。この設計により、すべての客室から美しいガーデンビューを楽しむことができ、ゲストにとって特別な滞在体験を提供していました。

週末には1日10組もの結婚式が開催されるなど、地元の重要なコミュニティスペースとしても機能していました。関西圏では珍しい本格的なガーデンウェディングが可能な施設として、多くのカップルの人生の門出を祝う場となっていました。

客室169室を誇る地上5階建ての大型リゾート施設として運営

ロイヤルオークホテルは客室数169室を誇る大型リゾートホテルとして、関西圏でも屈指の規模と設備を備えていました。 地上5階建ての建物は八角形の特徴的な構造で、各客室は45平方メートル以上という広々とした設計が自慢でした。天井高も3メートルを確保し、全室に独立型シャワーブースを完備するなど、当時としては先進的な設備を導入していました。

ホテル内には多彩な施設が設けられており、7つのレストラン&バー、西日本最大級のスパ施設、屋内外プール、フィットネスジム、そして7つのテーマガーデンなど、一日中楽しめる総合リゾート施設として運営されていました。

🏨 ホテル施設の詳細構成

施設カテゴリ詳細内容特徴
客室169室(45㎡以上)天井高3m、独立シャワーブース
レストラン和・洋・中華・鉄板焼など7軒琵琶湖を望む絶景ダイニング
スパ施設西日本最大級規模トリートメント重視の本格スパ
プール屋内外2箇所25m×12mの本格仕様
ガーデン7つのテーマガーデンイングリッシュガーデン等

レストランでは地元近江の新鮮な食材をふんだんに使用し、「美や健康を育む料理」というコンセプトのもと、質の高い料理を提供していました。特に中華料理レストランでは、多彩なメニューから前菜やメインを選択できるコース形式で、心もお腹も満足できる内容として評判でした。

スパ施設「ロイヤルオークスパ」は、単なる温泉ではなく、植物のエナジーと人の手の温もりに身をまかせることができるトリートメント重視の施設として注目されていました。**営業時間は10:00〜22:00(最終受付21:00)**と長時間利用可能で、宿泊客だけでなく日帰り利用客にも人気がありました。

フィットネス施設は16歳以上限定で、ジム、プール、風呂・サウナを一体利用できるシステムを採用していました。宿泊者は有料(1,500円)での利用となっていましたが、最新のマシンと充実したプログラムを提供していました。

2020年4月のコロナ禍で営業終了し5月に破産申請となった

ロイヤルオークホテルは2020年4月28日をもって営業を終了し、同年5月1日に大津地方裁判所で破産手続きの開始が決定されました。 この突然の営業終了は、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の影響で、ホテル業界全体が深刻な打撃を受けたことが直接的な要因となりました。

営業終了が発表された4月28日は、そもそもコロナ禍による休業期間中であり、200人超のスタッフのうち約100名が出勤していました。午後1時に宴会場へ全員集合の指示があり、スタッフたちはコロナ対応についての話と思っていたところ、突然「本日で事業停止、破産の申請」という説明がなされました。

💔 破産発表当日の状況

時間出来事スタッフの反応
13:00宴会場に全員集合指示「コロナ対応の話だと思った」
13:30事業停止・破産申請を発表「全く予想していなかった」
16:00全員退館指示「荷物をまとめて出て下さい」

この発表は従業員にとって完全に予想外のことで、20年以上勤務していたベテランスタッフも「妻と子どもの顔が脳裏を横切る中、退職金は出るのだろうか」と生活への不安を感じたといいます。特に若い従業員たちにとっては、地元の知名度の高いホテルへの就職が自慢だっただけに、その喪失感は計り知れないものがありました。

16時までに全員荷物をまとめてホテルから出るよう指示され、連絡が取れないスタッフには「いまこの場で電話してくれ」という対応で、まさに津波のような一連の出来事にスタッフたちは狼狽するばかりでした。30年近く勤めてきたベテランスタッフからは「突然こんなこと…謝って欲しい!」という怒号が上がり、皆の思いを代弁していました。

このような突然の営業終了は、ホテル業界では珍しいことではありませんが、30年の歴史を持つ老舗ホテルの終焉としては、あまりにも唐突で非情なものでした。

負債総額50億円という大型倒産事件として注目を集めた

ロイヤルオークホテルの破産は負債総額約50億円という大型倒産事件として、ホテル業界のみならず社会全体から大きな注目を集めました。 この負債額は、滋賀県内のホテル破産事例としては過去最大級の規模であり、新型コロナウイルス関連の倒産事例としても初期の大型案件として記録されています。

破産に至る経緯を振り返ると、2019年3月期の年収入高は約19億円と低迷しており、2期連続の赤字決算を記録していました。これは2014年3月期の年収入高約31億2000万円と比較すると、約12億円も減少しており、経営状況の深刻さを物語っています。

📊 経営状況の推移

年度年収入高業績状況主な出来事
2014年3月期約31.2億円ピーク時インバウンド需要増加期
2019年3月期約19億円2期連続赤字競合激化・業容低下
2020年4月事業停止コロナ禍による最終的な決断

負債の内容については詳細は公表されていませんが、運営会社であるロイヤルオークリゾートの設立経緯を考慮すると、複雑な構造が影響していたと考えられます。同社は2002年に設立され、前身企業のロイヤルオークシガ(後にビーケー産業に商号変更)が約38億円の負債を抱えて2004年に破産していた経緯がありました。

この過去の破産により対外信用が失われていたことや、海外からの出資を含め権利関係が複雑に絡んでいたことで、金融機関からの支援を得ることが困難な状況が続いていました。そのため、設備投資や顧客サービス向上に必要な投資を出資者や関係者からの支援の範囲内に限られ、リゾートホテルとしての競争力低下を余儀なくされていました。

2017年12月にはシンガポールのファンドが全株式を取得し、経営改善を図りましたが、業容低下に歯止めがかからず、最終的にコロナ禍が決定打となって破産に至りました。この50億円という負債総額には、銀行借入、取引先への買掛金、従業員の未払い賃金、設備リース料など、多岐にわたる債務が含まれていると推測されます。

30年間の下水道不正使用問題も発覚し社会問題となった

ロイヤルオークホテルでは、開業当初の1990年から30年間にわたって下水道を不正使用していた問題が発覚し、大きな社会問題となりました。 この問題は2019年12月にホテル側が大津市に自主申告したことで明らかになり、徴収を免れた下水道使用料は総額約6億2400万円に上ることが判明しました。

不正使用の手口は、客室のトイレやプールに使用していた地下水を公共下水道に無断で放流していたというものでした。本来であれば、地下水使用分についても下水道使用料を支払う必要がありますが、水道水に相当する分の下水道使用料しか支払わない形で不正が行われていました。

⚠️ 下水道不正使用の詳細

項目内容
不正期間1990年〜2019年(約30年間)
不正内容地下水の無断下水道放流
使用箇所客室トイレ、プール施設
損失総額約6億2400万円
自主申告時期2019年12月

大津市は、時効の関係で徴収可能な5年分の使用料1億3100万円と過料3億9500万円を加えた総額約5億2500万円を請求しました。しかし、ホテル側の経営は自主申告後にコロナウイルスの影響で急速に悪化しており、大津市からの料金請求通知は破産申請後となりました。

この不正使用について、**長年勤務していたスタッフも「施工時のミスとしか考えられない」**と証言しており、意図的な不正ではなく設計・施工段階でのミスであった可能性が高いとされています。実際に、2019年末頃まではホテル改修プランの策定も積極的に行われていたため、細かい現場調査の結果として判明したものと推測されます。

それにしても、30年間という長期間にわたって問題が発覚しなかったことは、チェック体制の不備を指摘される結果となりました。この問題は、他のホテルや施設でも類似の問題がないか点検するきっかけともなり、業界全体での自主点検が行われることとなりました。

地元に愛されたコミュニティホテルとして多くの思い出を残した

ロイヤルオークホテルは30年間にわたって地元のコミュニティホテルとして多くの人々に愛され、数え切れないほどの思い出を残しました。 特に結婚式場としての役割は大きく、週末には1日10組もの婚礼が行われるなど、多くのカップルの人生の門出を祝う場となっていました。また、地元の企業や団体の宴会、同窓会、記念日の食事など、様々な人生の節目に寄り添う存在でした。

ホテルのインバウンド比率は10%程度と低く、主に国内の個人旅行客や地元の人々に支えられた地域密着型リゾートホテルとして運営されていました。これは一般的なリゾートホテルとは異なる特徴で、地元コミュニティとの結びつきの強さを物語っています。

💝 地元での主な利用シーン

利用目的頻度・規模特徴
結婚式週末1日10組(ピーク時)ガーデンウェディングが人気
宴会企業・団体利用多数琵琶湖を望む大宴会場
記念日ディナー日常的な利用特別な日の食事場所
同窓会・同期会定期的な利用懐かしい仲間との再会の場
家族旅行地元からの近距離利用非日常体験を身近で

2017年にTBS「マツコの知らない世界」で「ご当地リゾートホテルの世界」として紹介された際には、放送後の反響がすさまじく、公式サイトのサーバーがダウンし、全国からの問い合わせ電話が鳴り止まなかったという逸話もあります。これは、地元で愛されるホテルの魅力が全国に伝わった瞬間でした。

破産発表後、関連業者からは恨み節を言われるかと思いきや、励ましや再開を期待する声が多く寄せられたというエピソードは、このホテルがいかに地元に愛されていたかを物語っています。コロナショックという特殊な状況での破産ということもあり、「仕方ない」という理解を示す声も多かったようです。

元スタッフの中には、「もしロイヤルオークホテルが再開するようなことがあったとしたら戻りたい」と話す人もおり、何よりあのアットホームなホテルが大好きだったという想いを語る姿が印象的でした。これほどまでにスタッフに愛されたホテルも珍しく、その温かい人間関係がゲストにも伝わっていたからこそ、長年愛され続けたのでしょう。

まとめ:ロイヤルオークホテル大津の現在と今後の展望

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. ロイヤルオークホテル大津は2020年4月に営業終了し、現在は建物がほぼ解体されている
  2. 跡地は倉商SKグループが管理しているが、今後の活用方法は未定である
  3. 解体工事は2022年5月から開始され、2023年には建物本体が完全撤去された
  4. エントランスゲート部分のみが残存し、往時の面影を伝えている
  5. Netflix「今際の国のアリス」の撮影地として、最後の美しい姿が記録されている
  6. 1990年開業の老舗リゾートホテルとして30年間営業を続けていた
  7. 客室169室、地上5階建ての大型リゾート施設として運営されていた
  8. コロナ禍の影響で2020年4月に突然営業終了となった
  9. 負債総額50億円という大型倒産事件として注目を集めた
  10. 30年間の下水道不正使用問題が発覚し社会問題となった
  11. 地元コミュニティホテルとして多くの人々に愛され続けていた
  12. 週末には1日10組の結婚式が行われるなど地域の重要な施設だった
  13. インバウンド比率10%の地域密着型運営が特徴だった
  14. マツコの知らない世界で紹介され全国的な注目を集めた
  15. 琵琶湖畔の優良立地は今後の再開発に大きなポテンシャルを持っている

調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト

  • https://oo24n.jp/news/royaloakhotel-2305.html
  • https://ja.wikipedia.org/wiki/ロイヤルオークホテル_スパ&ガーデンズ
  • https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/cade4c95d85f7a86f2254ea8cfe83f181f63b9c1
  • https://www.jalan.net/kankou/spt_guide000000192581/
  • https://www.instagram.com/royaloakhotel_official/
  • https://www.ikyu.com/00000837/
  • https://4travel.jp/travelogue/10222316
  • https://www.kankokeizai.com/ロイヤルオークホテルが倒産 負債50億円/
  • https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59195680V10C20A5LKA000/
  • https://www.agoda.com/ja-jp/royal-oak-hotel-spa-gardens/hotel/otsu-jp.html