明治6年創業、現存する日本最古のリゾートホテルとして知られる日光金谷ホテル。アインシュタインやヘレン・ケラーといった世界的著名人も宿泊した歴史あるこのホテルには、本館・新館・別館・第二新館という4つの建物があります。特に多くの宿泊者が迷うのが「本館」と「別館」のどちらを選ぶかという問題です。
この記事では、日光金谷ホテルの本館と別館の違いについて、建築年代から客室設備、料金、サービス内容まで徹底的に調査した情報をお届けします。また、館内ツアーや温泉事情、ドレスコード、朝食情報など、宿泊前に知っておきたい関連情報も網羅的にご紹介。あなたの旅行スタイルや予算に最適な選択ができるよう、どこよりもわかりやすくまとめました。
この記事のポイント |
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✅ 本館(1893年築)と別館(1935年築)の建築年代と雰囲気の違い |
✅ 客室設備・料金・バリアフリー対応の詳細比較 |
✅ 館内ツアーや温泉事情などの共通サービス情報 |
✅ 宿泊目的別のおすすめ選択肢と予約時の注意点 |
日光金谷ホテルの本館と別館における基本的な違い
- 本館と別館の違いは建築年代と雰囲気の違いが最大のポイント
- 客室の種類と設備は別館の方が充実している
- 料金は本館の方がリーズナブルで別館は高級志向
- 立地とアクセスは本館が便利で別館は独立している
- バリアフリー対応は別館の方が充実している
- 朝食やレストランは両館共通でメインダイニングを利用
本館と別館の違いは建築年代と雰囲気の違いが最大のポイント
日光金谷ホテルの本館と別館を選ぶ際の最大の決め手となるのが、建築年代による雰囲気の違いです。これは単なる古さ新しさではなく、それぞれが持つ独特の歴史的価値と空間体験の違いを意味します。
🏛️ 建築年代と歴史的背景の違い
項目 | 本館 | 別館 |
---|---|---|
建築年 | 1893年(明治26年) | 1935年(昭和10年) |
建築様式 | 和洋折衷の木造建築 | 日本建築要素の強い木造建築(一部RC造) |
文化財登録 | 国の登録有形文化財 | 国の登録有形文化財 |
特徴的な工法 | 地面を掘り下げて1階を後から増築 | 3階建ての堂々とした佇まい |
本館は明治時代の**「ザ・和洋折衷」**といった趣で、レトロで可愛らしい雰囲気が特徴的です。一方、別館は昭和初期の日本建築の要素を多く取り入れており、より落ち着いた上品な外観を持っています。近くで見ると3階まであるため、相当な存在感があるのも別館の特徴です。
本館の建築には興味深いエピソードがあります。最初に建てられたのは2階と3階部分で、後から地面を掘り下げて1階を増築するという非常に珍しい工法が採用されました。これは建築史的にも貴重な例で、現在でも本館の1階と2階では使用されている建築資材が異なることが確認できます。
別館は2023年7月に大規模なリニューアルが完了し、「ROYAL CLASSICS」をコンセプトとした空間へと生まれ変わりました。地域性や歴史を取り入れながら、さらなる高貴な空間へと昇華することを目指した設計となっており、金谷家の家紋である「笹竜胆」の花形をベースとした和紙クロスや、日光を象徴する「神橋」をモチーフとした装飾が施されています。
客室の種類と設備は別館の方が充実している
客室面での比較では、別館の方が設備の充実度と統一感で優位に立っています。ただし、本館には本館ならではの個性的な魅力があり、どちらが良いかは宿泊者の価値観によって大きく変わります。
🏨 客室タイプの比較
建物 | 主な客室タイプ | 特徴 |
---|---|---|
本館 | デラックスツイン・スタンダードA・スタンダードB・シャワー付きタイプ | 部屋ごとに内装が異なる個性的な空間 |
別館 | 別館スイート・別館コーナー・別館デラックス | 統一感のあるラグジュアリーな設計 |
本館のデラックスツインは、**33㎡〜62㎡**とかなり幅があり、部屋ごとに趣が全然違うという特徴があります。同じデラックスツインでも、時代を感じる調度品や天井のデザインが凝った部屋もあれば、シンプルな内装の部屋もあります。ただし、部屋の指定はできないため、どんな内装の部屋に当たるかはお楽しみという側面があります。
別館の客室は2023年のリニューアルによって、すべてがモダンで高級感ある仕上がりとなっています。35.2㎡~41.3㎡の統一感ある造りで、内装にばらつきが少ない分、安定した居住性が期待できます。エレベーターの新設やバスタブへの手すりの設置など、バリアフリー化も進んでいます。
🛁 設備面での違い
本館の水回りについては、清潔には保たれているものの、やや古さを感じるという声が多く聞かれます。一般的には平成という印象で、豪華さは特に感じないシンプルな作りとなっています。
一方、別館の水回りは最新の仕様となっており、特別感を味わいたい方や水回りが古いのはちょっと…という方には別館がおすすめです。バリアフリー対応も充実しており、安心して快適に過ごせるという付加価値があります。
料金は本館の方がリーズナブルで別館は高級志向
宿泊料金面では、本館と別館で2万円以上の差があります。この価格差は、主に客室の新しさや設備のグレード、サービスの充実度に起因しています。
💰 料金比較表
客室タイプ | 本館 | 別館 |
---|---|---|
デラックス系 | 44,000円〜(2名1室) | 68,000円〜(2名1室) |
スタンダード系 | 27,000円〜(スタンダードB) | – |
最安値 | 18,150円〜(シャワー付きタイプ) | – |
最高級 | – | 130,000円〜(別館スイート) |
本館には費用を抑えて泊まれるスタンダードタイプの部屋も用意されており、27,000円以下で泊まれる部屋もあります。特にシャワー付きタイプなら18,150円〜という破格の料金で、日本最古のリゾートホテルに宿泊できるのは大きな魅力です。
別館は最低でも68,000円〜となっており、明らかに高級志向の価格設定です。しかし、その分すべての客室がラグジュアリーな仕上がりとなっており、価格が上がっても快適さと設備の充実を求める方には最適な選択肢となります。
別館スイートは130,000円〜という価格帯ですが、これは2階と3階に1室ずつしかない特別な部屋で、窓からは日光の社寺が見えるという立地の良さも料金に反映されています。別館コーナーは82,000円〜で、ヘレン・ケラーが宿泊したお部屋として歴史的価値も高い客室です。
立地とアクセスは本館が便利で別館は独立している
館内での移動という観点では、本館の方が圧倒的に便利です。この違いは日々の宿泊体験に大きく影響するため、事前に理解しておくことが重要です。
🚶 館内アクセスの違い
本館、新館、第二新館は内部で接続されており、雨の日でも移動は館内で完結します。フロントやメインダイニング、バーなどの共用施設はほとんど本館にあるため、これらの施設を頻繁に利用する場合は本館宿泊が断然有利です。
一方、別館だけは完全に独立しているため、別館に泊まる方は食事やフロント利用のたびに一度外を通る必要があります。別館の入り口には専用の傘がたくさん用意してあることからも、この移動の必要性がうかがえます。
☔ 天候による影響
晴れた日であれば、別館から本館への移動は散策気分で楽しい移動になりますが、雨天時や寒い時期はこの移動が負担になることもあるでしょう。特に夕食時など、身だしなみを整えた状態での移動が必要な場面では、天候の影響を受けやすいのが別館の特徴です。
ただし、別館は本館の奥にあるため、とても静かという利点もあります。他の方の宿泊記によると、メインの建物と離れているため、騒音が少なく、窓からは別館の建物も見えるなど、落ち着いた環境で過ごせるという評価が多く見られます。
バリアフリー対応は別館の方が充実している
高齢者や身体に不安のある方にとって、バリアフリー対応の充実度は宿泊先選びの重要な要素です。この点では、別館が大幅にリードしています。
♿ バリアフリー設備の比較
設備項目 | 本館 | 別館 |
---|---|---|
エレベーター | あり | 新設(2023年) |
バスタブ手すり | – | あり |
段差対応 | 一部あり | 充実 |
車椅子対応 | 制限あり | 対応済み |
別館では2023年のリニューアルを機に、バリアフリー対応が大幅に強化されました。エレベーターの新設やバスタブへの手すりの設置など、高齢者や体の不自由な方にも配慮された設計となっています。建物全体が新しく、段差や障害物も少ないため、移動のストレスが大幅に軽減されています。
本館は歴史的建造物であるがゆえに、すべてのバリアフリー対応が十分とは言えない状況です。建物の構造上、階段の上り下りが必要な場面があるほか、廊下や入り口の幅も現代的な設計とは異なり、車椅子の使用には制限がある可能性があります。
ただし、本館も2006年に耐震補強と設備改修が行われており、安全性は一定の基準を満たしています。また、本館と別館の入り口にはそれぞれエレベーターが設置されているため、基本的な移動には対応しています。
🏥 身体的配慮が必要な方への推奨
バリアフリーを重視する方や、なるべく段差や移動の負担を少なくしたい方には、別館が明らかに適しているといえるでしょう。一方で、多少の不便があっても本館の歴史的雰囲気や文化的価値に魅力を感じる方には、それを補って余りある体験が待っています。
朝食やレストランは両館共通でメインダイニングを利用
食事に関しては、宿泊棟による内容の違いはありませんが、利用方法や雰囲気には違いがあります。基本的にすべての食事は本館にあるメインダイニングで提供されるため、別館宿泊者は食事のたびに移動が必要となります。
🍽️ 食事スタイルの選択肢
食事タイプ | 内容 | 特徴 |
---|---|---|
朝食 | アメリカンブレックファスト | 洋風の標準的朝食 |
コンチネンタルブレックファスト | 軽めの洋風朝食 | |
松花堂弁当風 | 和食スタイル | |
夕食 | 150周年記念ディナー | 創業150周年特別メニュー |
クラシックディナー | 伝統的なフランス料理 | |
Today’s Dinner | 日替わりメニュー | |
金谷ディナー | ホテル伝統の味 |
朝食については、主に3種類のスタイルから選択可能で、前日までに希望を伝えておくとスムーズです。なお、朝食は宿泊者以外でも予約すれば利用可能なため、外部の観光客にも人気があります。
ディナーは複数のコースから選ぶスタイルで、現在は創業150周年を記念した特別メニューも用意されています。大正3年に実際に提供していたメニューを元にした150周年記念ディナーでは、自家製キャビアのオードブルや、明治29年当時から提供されているコンソメロワイヤルなど、歴史を感じられる料理を楽しめます。
🛎️ ルームサービスとその他のオプション
ルームサービスも対応しており、軽食や飲み物を客室で楽しむことが可能です。特に夜遅くに小腹が空いた場合や、外に出たくないときには便利なサービスです。対応時間は18:00〜19:30となっています。
食事の雰囲気については、本館のメインダイニングルームはクラシカルで重厚感のある空間となっており、真っ白なテーブルクロスと歴史ある内装が特別な食事体験を演出しています。別館宿泊者も同じダイニングを利用するため、食事の質や雰囲気に差はありませんが、移動の手間は考慮する必要があります。
日光金谷ホテルの本館と別館を選ぶポイントと関連情報
- 館内ツアーは両館宿泊者が参加できる歴史探訪プログラム
- 温泉がないため家族風呂か部屋風呂での入浴となる
- ドレスコードは特に厳格ではないがクラシックホテルらしい服装が望ましい
- 著名人の宿泊歴は本館の方が多く歴史的価値が高い
- 周辺観光地へのアクセスは両館とも同じ立地条件
- 予約のポイントは時期により大きく料金が変動すること
- まとめ:日光金谷ホテル本館と別館の違い
館内ツアーは両館宿泊者が参加できる歴史探訪プログラム
日光金谷ホテルの館内ツアーは宿泊者限定の特別なプログラムで、本館・別館どちらに宿泊していても参加可能です。このツアーは、ホテルの歴史と建築の秘密を知る絶好の機会となっています。
🕐 館内ツアーの基本情報
項目 | 詳細 |
---|---|
開催時間 | 17:00開始 |
所要時間 | 約40分 |
開催日 | 週末を中心(平日は不定期) |
参加費 | 無料(宿泊者限定) |
予約 | 事前確認推奨 |
館内ツアーでは、ホテルスタッフの巧みな話術で、150年の歴史が詰まった建物の見どころを案内してもらえます。参加者からは「案内してもらわないと行けない(気付けない)お部屋や歴史もたくさんあった」「ホテルの職員の方がとても手慣れた説明をしながら館内を案内してくれた」といった高評価の声が多数寄せられています。
ツアーの内容には、創業者である金谷善一郎が外国人向けのホテルを作った経緯や、東照宮の彫刻に似せた装飾、時代毎に増築された部分の説明などが含まれます。廊下に飾られたモノクロ写真を見ながら、おもてなしの歴史を感じられる貴重な体験となっています。
🏛️ ツアーで見ることができる特別な場所
ツアーでは、本館2階の小食堂にある「花鳥風月の格天井」や、「迦陵嚬伽(かりょうびんが)」などの貴重な装飾を詳しく解説してもらえます。また、本館の特徴的な建築工法である「地下を掘り下げて1階を増築した」という珍しい構造についても、実際の建物を見ながら理解することができます。
参加者の声として「説明してくださったスタッフさんの、ホテルへの愛や誇りが伝わってきました。ホテルだけど歴史博物館に泊まったような感覚です」という感想もあり、単なる宿泊施設ではなく、文化財としての価値を体感できるプログラムとなっています。
平日はツアーを開催していない日もあるため、どうしても参加したい場合は事前の確認をおすすめします。このツアーに参加することで、本館と別館それぞれの歴史的価値や建築的特徴をより深く理解できるでしょう。
温泉がないため家族風呂か部屋風呂での入浴となる
日光金谷ホテルには、どの建物にも温泉や大浴場はありません。これは温泉好きの方にとっては残念なポイントかもしれませんが、外国人向けに設計された当初の設計思想を理解すると納得できる部分もあります。
🛁 入浴施設の選択肢
施設 | 利用対象 | 料金 | 利用時間 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
客室のお風呂 | 宿泊者 | 無料 | 24時間 | 各部屋の個別バスタブ |
家族風呂 | 宿泊者 | 1,000円/1時間 | 15:00〜22:00 | 本館にある貸切風呂 |
宿泊者は基本的にお部屋のお風呂やシャワーを使用することになります。本館の客室には海外ホテル並みの広いスペースと大きなバスタブが備えられていますが、身体を洗うのはバスタブ内になるため、日本の入浴スタイルに慣れた方には少し不便に感じられるかもしれません。
本館には宿泊者専用の家族風呂が用意されており、予約制で1時間1,000円で利用できます。利用時間は15:00〜22:00となっており、より広いお風呂でゆったりと入浴したい方にはこちらがおすすめです。
💡 温泉がない理由と代替案
日光金谷ホテルがもともと外国人向けにつくられたということを考えると、各部屋にバスタブがあれば充分だったのでしょう。外国のホテルでは大浴場という概念が一般的ではないため、この設計は当時としては自然な選択だったと推測されます。
温泉を楽しみたい方は、日光周辺の日帰り温泉施設を利用するという方法もあります。ホテルのコンシェルジュに相談すれば、近隣の温泉施設への案内やアクセス方法を教えてもらえるでしょう。
別館の客室では、2023年のリニューアルにより最新のバスルーム設備が導入されており、快適な入浴体験が期待できます。本館の客室でも十分な広さのバスタブが用意されているため、温泉ではないものの、リラックスした入浴は十分に楽しめます。
ドレスコードは特に厳格ではないがクラシックホテルらしい服装が望ましい
日光金谷ホテルでは基本的に厳格なドレスコードの設定はされていませんが、クラシックホテルとしての格式ある雰囲気を楽しむために、ある程度の服装への配慮が求められる場面があります。
👔 推奨される服装スタイル
シーン | 男性 | 女性 | 注意点 |
---|---|---|---|
夕食(フルコース) | ジャケット、襟付きシャツ | ワンピース、ブラウス | フォーマル寄りが理想 |
朝食・ランチ | 襟付きシャツ、チノパン | ブラウス、スカート/パンツ | スマートカジュアル |
館内散策 | ポロシャツ、長ズボン | カジュアルワンピース | 清潔感のある服装 |
特にメインダイニングでの夕食時には、フレンチのフルコースを楽しむ場合や記念日での利用であれば、ジャケットやワンピースなど少しフォーマル寄りの服装のほうが場の雰囲気に馴染みます。Tシャツや短パン、ビーチサンダルのような極端にラフな服装は避けたほうが無難でしょう。
本館の歴史的価値のある建物では、クラシカルなダイニングルームの重厚な雰囲気に合わせた服装を意識することで、より洗練された滞在体験が得られます。別館に宿泊している場合でも、食事の場所が本館になるため、服装は同様に配慮したいところです。
👟 スニーカーでの利用について
一般的なスニーカーでの利用は問題ありませんが、できれば革靴やローファーなど、少しきちんとした靴を選ぶことをおすすめします。特に夕食時など、フォーマルな場面では足元にも気を配ることで、クラシックホテルの雰囲気により調和できるでしょう。
ホテル側から特別にドレスコードを指定されることは通常ありませんが、記念ディナーやイベントなどでは一部例外となる可能性もあります。宿泊前に公式サイトや予約確認メールをチェックしておくと安心です。
カジュアルすぎない服装を心がければ問題ありませんが、日光金谷ホテルの格式ある空間を楽しむために、ややフォーマル寄りの服装を選ぶことをおすすめします。
著名人の宿泊歴は本館の方が多く歴史的価値が高い
日光金谷ホテルには多くの著名人が宿泊していますが、特に本館には歴史的に重要な人物の宿泊記録が数多く残されています。これらの宿泊歴史は、ホテルの文化的価値を物語る重要な要素となっています。
🌟 著名人宿泊記録一覧
宿泊者 | 宿泊場所 | 客室番号 | 時代・背景 |
---|---|---|---|
アルベルト・アインシュタイン | 本館 | 15号室(デラックスツイン) | 相対性理論で有名な物理学者 |
フランク・ロイド・ライト | 本館 | 15号室(デラックスツイン) | 世界的建築家 |
夏目漱石 | 新館 | 56号室(デラックスモダン) | 日本文学界の巨匠 |
昭和天皇 | 別館 | 122号室(別館スイート) | 皇室の御宿泊 |
ヘレン・ケラー | 別館 | 105号室(別館コーナー) | 社会運動家・教育者 |
本館15号室にはアインシュタインとフランク・ロイド・ライトという、それぞれ物理学と建築学の分野で世界的な影響を与えた人物が宿泊しています。現在もデラックスツインとして利用可能で、当時と同じ窓から同じ景色を眺めることができるのは、歴史好きにとって大きなロマンがあります。
別館にも皇室や世界的著名人の宿泊記録があり、昭和天皇がお泊まりになった122号室は現在別館スイートとして、ヘレン・ケラーが滞在した105号室は別館コーナーとして利用できます。これらの部屋は改装されているため当時のままではありませんが、建物自体は当時のままなので、歴史的な価値は十分に感じられます。
📚 宿泊記録の展示と確認方法
ロビー横の壁には歴代の宿泊者の宿帳の写真が飾られており、ヘレン・ケラー、アルベルト・アインシュタイン、アメリカの元大統領ドワイト・アイゼンハワー、湯川秀樹、吉田茂など錚々たる面々のサインを見ることができます。
興味深いことに、金谷ホテルは当初から部屋番号が変更されていません。そのため、歴史上の偉人の宿泊記録が館内に掲示されており、同じ部屋に泊まったかどうかを確認することができます。これは他のホテルでは珍しい特徴で、歴史的価値を重視する宿泊者にとって大きな魅力となっています。
🎭 その他の文化人・政治家の宿泊歴
池波正太郎などの文学者や、多くの政財界の要人も宿泊しており、館内ツアーではこれらの宿泊エピソードも詳しく聞くことができます。こうした豊富な宿泊歴史は、日光金谷ホテルが単なる宿泊施設ではなく、日本の近代史における重要な社交場としての役割を果たしてきたことを物語っています。
周辺観光地へのアクセスは両館とも同じ立地条件
日光金谷ホテルは日光東照宮に近い神橋のお隣という絶好の立地にあり、本館・別館どちらに宿泊しても周辺観光地へのアクセス条件は同じです。世界遺産の社寺群を中心とした日光観光の拠点として最適な位置にあります。
🏛️ 主要観光地への距離と所要時間
観光地 | 距離・所要時間 | 特徴 |
---|---|---|
日光東照宮 | 徒歩約15分 | 世界遺産、徳川家康の霊廟 |
日光二荒山神社 | 徒歩約15分 | 世界遺産、縁結びの神社 |
輪王寺 | 徒歩約20分 | 世界遺産、天台宗の古刹 |
神橋 | 徒歩約10分 | 日光のシンボル的存在 |
中禅寺湖 | 車で約30分 | 美しい湖と自然 |
ホテルの立地は大谷川に架かる朱塗りの神橋近くの急な坂道を上がった場所にあり、目の前に建物が見えてくる立地です。この坂道は多少急ですが、高齢の方でも問題なく歩ける程度の勾配です。
日光東照宮までは徒歩約15分という好立地で、朝の散歩がてらに一周することも可能です。世界遺産の社寺群が徒歩圏内にあるため、日光観光を効率的に楽しむことができます。
🚌 交通アクセスと送迎サービス
交通手段 | 詳細 | 備考 |
---|---|---|
電車 | 東武・JR日光駅より約5分 | タクシー利用 |
バス | 神橋バス停下車すぐ | 駅からバス約5分 |
自家用車 | 日光宇都宮道路日光ICより約5分 | 無料駐車場60台 |
シャトルバス | 東武日光駅から無料送迎 | 時刻表要確認 |
東武日光駅からは無料のシャトルバスが用意されており、送迎の時刻表についてはホテルに問い合わせで確認できます。このシャトルバスは宿泊者にとって非常に便利なサービスで、重い荷物がある場合や天候が悪い場合に重宝します。
駐車場は無料で60台分が用意されており、予約は不要です。東京からは電車で約2時間という好アクセスも、多くの観光客に支持される理由の一つとなっています。
🎫 観光施設との連携サービス
金谷ホテルに泊まったと伝えると、周遊バスの乗車券が半額で購入できるという特典もあります(時期により異なる可能性があります)。また、歴史館の割引券をフロントで受け取ることができるなど、宿泊者向けの優待サービスも充実しています。
予約のポイントは時期により大きく料金が変動すること
日光金谷ホテルの予約においては、シーズンによる料金変動が大きいことを理解しておくことが重要です。また、人気のクラシックホテルであるため、早めの予約が成功の鍵となります。
📅 シーズン別料金変動の傾向
時期 | 料金レベル | 特徴 | 予約推奨時期 |
---|---|---|---|
紅葉シーズン(10月中旬〜11月上旬) | 最高額 | 日光観光のピーク | 3〜6ヶ月前 |
春の新緑期(4月下旬〜5月) | 高額 | GW需要あり | 2〜3ヶ月前 |
夏季(7月〜8月) | 標準〜高額 | 避暑地として人気 | 1〜2ヶ月前 |
冬季(12月〜2月) | 最安値 | 閑散期、雪景色 | 1ヶ月前でも可 |
紅葉シーズンは特に人気が高く、本館・別館ともに予約が取りにくくなります。この時期は3〜6ヶ月前からの予約がおすすめで、料金も年間で最も高くなる傾向があります。
一方、冬季は比較的予約が取りやすく、料金も安めに設定されています。雪化粧した日光の景色も美しく、静かな環境でゆっくりと過ごしたい方にはおすすめの時期です。
🏨 部屋タイプ別の予約競争率
人気の高い部屋から順に埋まっていく傾向があり、特に以下の部屋は早めの予約が必要です:
- 本館15号室(アインシュタイン・ライト宿泊室)
- 別館スイート(2室限定)
- 別館コーナー(ヘレン・ケラー宿泊室、1室限定)
- N35(小山薫堂プロデュース、1室限定)
これらの特別な客室は歴史的価値や希少性が高いため、特に予約競争が激しくなります。
💳 予約時の注意点とお得な情報
ポイント | 詳細 | メリット |
---|---|---|
早期割引 | 45日前・60日前割引 | 料金が安くなる |
公式サイト予約 | ベストレート保証 | 最安値での予約 |
記念日プラン | 誕生日・記念日特典 | 特別なサービス |
平日利用 | 週末より安価 | コストパフォーマンス良 |
公式サイトからの予約が最もお得で、ベストレート保証により他サイトより高い場合は差額を返金してもらえます。また、早期割引プランも用意されており、45日前や60日前の予約で料金が安くなります。
チェックインは15:00から、チェックアウトは11:00までとなっており、荷物の事前送付も可能です。これらの基本情報を押さえて、計画的な予約を行うことで、より満足度の高い宿泊が実現できるでしょう。
まとめ:日光金谷ホテル本館と別館の違い
最後に記事のポイントをまとめます。
- 本館は1893年築の明治建築で、別館は1935年築の昭和建築である
- 本館は和洋折衷のレトロな雰囲気、別館は日本建築要素の強い落ち着いた外観を持つ
- 客室料金は本館44,000円〜、別館68,000円〜と約2万円の差がある
- 本館にはスタンダードタイプの安価な部屋(18,150円〜)も用意されている
- 別館は2023年にリニューアルされ、設備とバリアフリー対応が充実している
- 本館は館内接続で移動が便利、別館は独立棟で外を通る必要がある
- 著名人宿泊歴は本館の方が多く、アインシュタインやライトが15号室に宿泊した
- 別館には昭和天皇とヘレン・ケラーの宿泊記録がある
- 館内ツアーは17:00開始の無料プログラムで両館宿泊者が参加可能である
- 温泉や大浴場はなく、客室風呂または有料家族風呂(1,000円/時間)を利用する
- ドレスコードは厳格ではないが、クラシックホテルらしい服装が望ましい
- 食事はすべて本館のメインダイニングで提供され、両館で内容に差はない
- 周辺観光地へのアクセスは両館とも同条件で、東照宮まで徒歩15分である
- 紅葉シーズンは特に人気が高く、3〜6ヶ月前の予約が推奨される
- 公式サイト予約でベストレート保証があり、早期割引プランも利用できる
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://www.kanayahotel.co.jp/nkh/
- https://love-travel.blog/nikko-kanayahotel-honkan-bekkan/
- https://www.kanayahotel.co.jp/nkh/stay/
- https://note.com/koja_koja/n/n37255a57023b
- http://www.premium-j.jp/premiumx/20230921_30898/
- https://travel.yahoo.co.jp/00000529/room/
- https://www.jalan.net/yad328359/kuchikomi/
- https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/195919
- https://premiumhotelworldline.com/kanayahotel7/
- https://koko-iiyo.com/nikko-kanayahotel-honkanbekkan/